シンデレラは恋に臆病
俺は玲司さんの視線を受け止め、好戦的な笑みを浮かべた。

すると、真優も俺と彼と間に漂う空気を察したのか、俺達に割って入ってきた。

「ちょっと待って二人とも!何でそんな険悪なの?」

「険悪にはなっていない。ただ、涼介がお前に相応しいか品定めをしてるだけだ」

表情を変えず玲司さんは冷淡に答える。

「もう、お兄ちゃん!」

真優が玲司さんをキッと睨み付ける。

「大丈夫だよ。俺以上の男なんていないから」

俺は真優を落ち着かせようと彼女の肩にポンと手を置いた。

「たいした自信だな」

玲司さんが不満そうにフンと鼻を鳴らす。

「玲司さんを見習ってたらそうなったんですよ。ほら、料理、来ましたよ」

タイミングよく料理がテーブルの上に並べられ、お茶を入れるとまずは小籠包から食べ始める。
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