あの夏に僕がここへ来た理由




海人がいなくなって3日目の朝、ひまわりは頭のふらつきもようやく治まり、さくらが作ってくれた雑炊を残さずに食べることができた。

さくらは今日もひまわりの代わりに海人を捜しに行くと言って、地図を見て下調べをしている。


「さくら、無理しないでいいよ。
今日の夕方頃なら私もきっと動けるから、その時に私につき合って・・・」



「でも・・・」


さくらは口を尖らせた。


「大丈夫だよ。

最近は昼間の暑さは尋常じゃないし、さくらまで倒れちゃったら元も子もないじゃない?

それに本当のことを言うと、一人で家にいるのが怖いんだ・・・

海人さんと出会うまではずっと一人だったのにね・・・
一人のほうが気楽で良かったのに、今は、一人になったら寂しくてしょうがないの・・・」





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