あの夏に僕がここへ来た理由



ひまわりは、海人の言いかけた言葉は想像がついた。


会いたい、でも、会えない・・・


切れてしまった電話は、もうかかることはなかった。


ひまわりは、明日持っていくお弁当の下ごしらえをした。
少し前にさくらから電話があり、前に申し込んであった予備校の合宿に行かなきゃならないと泣く泣く言ってきた。

さくらはひまわりのことが気になりその合宿に行かないつもりでいたのだが、そういう訳にはいかなかった。


「ひまちゃん、大丈夫?」


さくらは電話口のひまわりの様子を確かめる。


「大丈夫だよ。
今日も、海人さんに会いに行ってきたんだ。

もう、元気だから」


ひまわりはさくらに元気になったことを伝え、いってらしゃいと送り出した。


そして、ひまわりは、台所の仕事を済ませ、歯磨きをし、もう寝ることにした。






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