あの夏に僕がここへ来た理由




ひまわりは海人が客間に入るのを見送ってからリビングに戻りソファに腰かけた。
自分の大胆な行動に困惑しつつ、海人がまだここに居てくれることに満足していた。


さっき知り会った男の人を家に泊める私はきっとどうかしている。
今の私には理性は働かない。
何もかもが本能で動いているんだもの・・・


ひまわりはホッと一息ついてからテーブルの上をきれいに片づけた。

そしてシャワーを浴びベッドに横になった時は、もう深夜の12時を回っていた。


しかし、目を閉じてみても海人の笑顔しか浮かんでこない。

砂漠になっていたひまわりの荒んだ心に海人は小さな種をまいてくれた。
芽を出してつぼみになって花を咲かせるのはいつのことだろう。

そして、花が咲いた時、私と海人は結ばれているのかな・・・



ひまわりはこのまま朝を迎えてしまいそうな状況に戸惑いながらも必死に眠りについた。




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