あの夏に僕がここへ来た理由
嫉妬
海人の告白から、2日が過ぎた。
ひまわりは図書館へ行き、タイムトラベルに関する書物を借りれるだけ借りてきた。
海人は、あいかわらず庭の仕事に精を出している。
海人は戦争の結末を知ってしまった後、少し無口になった。
そしてひまわりは、そんな海人を励ますことができずいた。
戦争という言葉を軽く口にしたくなかったし、その戦時下にいた海人の苦しみはひまわりが想像すらできないほどの恐ろしいものに違いなかったはずだから。
ひまわりは海人を優しく見守るしかなかった。
ひまわりは借りてきた本を部屋で読んでいると、突然、携帯が鳴った。
東京にいる母の好子からだった。