あの夏に僕がここへ来た理由



「海人さん、いつまでここにいるの?
 
私も庭の掃除を手伝っていい?」


とさくらが聞いてきたので、海人は困ってひまわりを見た。


「さくらは受験生でしょ。
勉強しなきゃ、あきちゃんに怒られるわよ。」



「私が東京の大学に行きたいってママに言ったら、ひまわりに色々と話を聞いておいでって。

だから、大丈夫なの」


と、さくらは悪びれずにそう言った。


「でも、海人さんが迷惑だと思うし・・・」


ひまわりは海人の方を見ずにそう言った。


「僕は、全然構わないですよ。
でも暑いから大丈夫かな。」


海人はそう言ってひまわりを見ると、ひまわりは何故か今にも泣きそうな顔をしている。


「やった~

じゃ、明日も遊びに来ます。
それと、ひまちゃんのママには私の方から上手に今の状況を説明しとくね。
心配無用だよ」


さくらは、そっと海人の耳元で小さく「ありがとう」と言って帰って行った。

海人は一息ついてひまわりの方を見ると、ひまわりは海人と目も合わさずに自分の部屋に入ってしまった。



僕は何かまずいことをしたのかもしれない・・・







< 72 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop