あの夏に僕がここへ来た理由
「海人さん、いつまでここにいるの?
私も庭の掃除を手伝っていい?」
とさくらが聞いてきたので、海人は困ってひまわりを見た。
「さくらは受験生でしょ。
勉強しなきゃ、あきちゃんに怒られるわよ。」
「私が東京の大学に行きたいってママに言ったら、ひまわりに色々と話を聞いておいでって。
だから、大丈夫なの」
と、さくらは悪びれずにそう言った。
「でも、海人さんが迷惑だと思うし・・・」
ひまわりは海人の方を見ずにそう言った。
「僕は、全然構わないですよ。
でも暑いから大丈夫かな。」
海人はそう言ってひまわりを見ると、ひまわりは何故か今にも泣きそうな顔をしている。
「やった~
じゃ、明日も遊びに来ます。
それと、ひまちゃんのママには私の方から上手に今の状況を説明しとくね。
心配無用だよ」
さくらは、そっと海人の耳元で小さく「ありがとう」と言って帰って行った。
海人は一息ついてひまわりの方を見ると、ひまわりは海人と目も合わさずに自分の部屋に入ってしまった。
僕は何かまずいことをしたのかもしれない・・・