今日と明日。~君といられた奇跡~
それから、どれくらいの時間がたったのだろう。
目を冷ますと、白い天井が見えた。
誰か、助けてくれたの?
「目を冷ましました、先生。305号室、堂本さんです。」
「起きたのか。」
ナースさんが、ナースコールを押すとすぐに先生がきた。
「堂本空さんですね、ここにどうしてきたのか分かりますか?」
横に首をふる。
「いいえ。何故ですか?」
「倒れたんですよ、道中で。」
「倒れたんですか?」
「はい。自動販売機の前で。あんなとこだと、人もあまり通りませんし。発見が遅かったら手遅れかもしれませんでした。」
「…救急車で、ですか?」
「はい、そうですよ。勿論です。貴女が応答しないものだから、通行人の方が焦ってしまったらしく。」
「…そうですか。ありがとうございます。それで…」
「貴女が何故、運ばれたか…何故、倒れたのか…ですね。」