猫になりたい少女のお話
にしても一体
おばあさんの言ったあの5文字……「ありがとう」とは一体何なのでしょうか?
少女は首を傾げましたが、それ以上考えることはしないで帰ることにしました。
家にはお休みのお母さんがいます。
久しぶりにいっぱい話したい。
夜にはお父さんとも一緒に外食。
お父さんともいっぱい話したい。
あさってになったら学校がある。
きっと先生も忙しいのかな。
でもいつだって忙しいわけじゃないはずだから、
様子を見て話すのを楽しみにしていよう。
友達はきっと勉強が大変。
そうだよね、受験だもん。
ストレートに学校に行くわたしとは違う。
遊べないのは寂しいけど、ずっと勉強じゃ友達も大変なはず。
お菓子でも買って一緒に食べて勉強でも教えてもらおうかな?
きっとこれからも大変だと思うけど。
大変だと思った時は猫を見て和もう。
同時に猫を見て「頑張れ」ってエールを送ろう。
自由気ままに見えて
実は生きるのが大変な猫たちを見て、
わたしも頑張ってみようかな。
まだ未来も何もわからないけど。
大好きな猫はいつだっているから。
少女は猫ではない、人間の2本の足で。
1歩1歩地面を踏みしめて家へと帰って行きました。