猫になりたい少女のお話
今私の耳には、
あの少女の力強い声が聞こえ、
輝いた瞳が見えています。
あの子はこれからも、
猫を大切にしながら人間として出来ることを
1つずつこなしていくのでしょうね。
もちろん大変なことだってあるでしょうけど、
実は人間が1番楽で自由気ままだとわかったあの子は、
何だって乗り越えて行けると思います。
……はぁ。
やっぱりずっとあの子を見守ってきたが、
この話し方は堅苦しくて嫌いじゃ。
わしは本当に満足じゃ。
身勝手な人間に捨てられ、
1人に震えていたあの夜。
わしを救ってくれたあの少女。
あの子に恩返しが出来てとても幸せじゃ。
少女や。
幸せになりなさい。
【END】