初恋の彼が、割と重度のフェチ持ちでした
「う、うん、入るっ」

自分から誘う気恥ずかしさより、誘われた気恥ずかしさの方が小さくて済んだため、私も安心した。


「よかった。あ、風呂といっても、服は着たままでいいからな」

「うん、恥ずかしいから服は着たまま……え?」

ど、どういうこと? それはちょっとおかしくない?


私が戸惑っていると、柊ちゃんは私に、

「俺のジャージの半パンだけど、これ履いて。ウエスト余ったら、腰のところで折って。そうすればいい感じに短パンになるし。上は……このTシャツならなずなでも着れるかな。ぶかぶかだろうけど、風呂入るだけだしいいよな」

そう言って、自分の半パンとTシャツを渡してきた。


ちょっと待って、ほんとによくわからないぞ。


……私はとりあえず、言われた通り、柊ちゃんの半パンとTシャツに着替えた。


着替えてからお風呂に行くと、すでに柊ちゃんがそこにいた。
……でも、柊ちゃんもTシャツにジャージを着てた。
もう、ほんとにわけがわからない。


「じゃ、そこに座ってくれ」

柊ちゃんにそう言われ、私は洗い場に置かれた浴室用のイスに腰かける。


「じゃ、足出して」

「……うん」

私は正面にしゃがみこむ柊ちゃんに向かって右足を差し出した。
……だんだん、嫌な予感がしてきた。


「じゃ、足洗わせて」


……ほらね。


「キレイな足をさ、俺がさらにキレイにするっていうのが、すごいうれしいんだよね」
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