初恋の彼が、割と重度のフェチ持ちでした
言葉を紡ごうとした彼の右手にそっと触れてみる。
彼は私の方を振り返り、「なずな?」と私を見つめた。



「……いいよ?」

「え?」


私は、


する……と、スカートの裾をふくらはぎの方までゆっくりとめくり上げた。私にしては、大胆な行動。でも、彼に伝えたかった。足フェチのことでもう怒ったりしないからって。あなたの全部が好きだからって。そして、


「ガマンなんてしないで、触ってほしいよ……」


私がそう言うと、柊ちゃんはしばらく迷ったあと。



ーーガコン。


「あっ」


私のシートを後ろに倒した。

仰向けになった私の上に、柊ちゃんが覆い被さる。

そして、彼の右手が、スカートがめくれたままの私の足に触れる。



「んっ……」

柊ちゃんの手の感触が、くすぐったい。彼の手は何度も何度も私の足を撫でる。

柊ちゃんは私が好きなのか? 私の足が好きなのか? って、わからなくて不安になって、怒って拗ねたりしたけど。

今は全然嫌な気分じゃない。

彼は私を愛してくれている。そのことがわかるし、なにより、私も彼のことが大好きだから。

再会した時より、ううん、小学生の時より。今が一番、


柊ちゃんのことが大好きで、愛しているから。




柊ちゃんは私の膝裏を持って、胸のあたりで折り曲げると、太腿に口づけた。そのまま彼の舌が、私の足につたう。


「ん……」
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