ズボラ女が恋する瞬間
もう解決もしたし、特に頼むこともない。

でも、強いて言うなら・・・


「なら・・・」

「なんだよ」

「担当替えを・・・」

「却下」


まだ、話の途中なんだけど!


「お前、いい加減に諦めろよ」

「絶対諦めません!」


そんなあたし達のやり取りを、美緒と新井は少し安心したように見守っていた。

それから少しして、食事はお開きになった。

帰る場所が一緒なのに、美緒は新井と先に行ってしまった。


「あの、ありがとうございました」


2人きりになり、少し前を歩く三浦に礼を言う。


「飯代なら、気にしなくて良いぞ。俺、お前より稼ぎあるから」


確かに新井と三浦にご飯を奢ってもらったが、あたしが言ってるのはそのことじゃない。

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