ズボラ女が恋する瞬間
「別れました」

「え?泉、男居たの?」


自信を持って、居た。とは言えないが・・・


「一応」

「全然知らなかった」

「聞かれなかったんで」


聞かれても、居る。なんて言えなかったと思うけど・・・


「それでイメチェンね~。良いんじゃない?」

「ありがとうございます」


そして、お互いに仕事を始めた。

・・・なぜだろう。

今日は残業をする予定はなかった。

むしろ今日は、絶対に早く帰れると確信さえあった。

なのに20時を過ぎた今も、あたしは会社にいる。

ことの発端は、もちろんあの男だ。

仕事を片付け、定時まで仕事をしているふりをしていたあたしの元に電話が来た。

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