ズボラ女が恋する瞬間
「たぶん、嫌だったんだと思うよ?泉さんが他の奴と組んだのが」

「それってヤキモチ妬いて、大翔はあかりに意地悪したってこと?中学生じゃないんだから」


あたしが買って来たものを並べながら、美緒が呆れたように言う。


「そう言うことだと思うけど、俺は。頂きます」


美緒に差し出された缶ビールを受け取り、あたしに礼を言う。


「どうぞ」

「はい、あかり」


そしてあたしも、美緒に渡された缶ビールを口にする。


「泉さんのデザインしたものは売れるから、うちの営業の奴らも泉さんと組みたい奴結構居るんだよ?でも大翔が次々仕事取って来るから、泉さんは大翔の専属みたいになってるけどさぁ」

「そうなんですか?」

「そうだよ」


そう言われても、営業のことはイマイチよくわからない。

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