ズボラ女が恋する瞬間
そんなやり取りをしていると、いきなり真面目な顔をして三浦はこちらを見る。

何?


「会いたかった」


サラッと息をするように、そんな言葉を言い捨てる。

何なの?

恥ずかしさなのか?照れくささなのか?

体中が、熱を帯びる。


「とでも、言わせたいわけ?」


は?

バカじゃないの?

クスッとイタズラな笑みを零す三浦を、心底殺してやりたいと思った。


「ご飯なら、勝手に1人で行ってください」


そっぽを向き、三浦を突き放すような言い方をする。


「怒った」


怒ってますけど?

あたしは、キッと三浦のことを睨み付ける。


「手がかかる女」


バカにしてんの?コイツ。

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