ズボラ女が恋する瞬間
続きを聞くのが怖くて、中々言葉が出てこない。

そんなあたしのことを、三浦は何も言わずに待つ。


「もし好きになったら、あたしも捨てられるの?」


前に、聞いたことがある。

本気になった女は面倒だから、捨てる。と。


「捨てるなら、これ以上・・・こんなこと、しないでください」


そう言ったのに、三浦は再びキスを落とす。


「だから・・・」

「お前は捨てない。どんな面倒な女でも、死ぬまで面倒みてやるよ。だから黙って、俺に落ちろ」


信じても、良いのだろうか?


「幸せにするなんて言ってやれねぇけど、お前が傍に居たら俺は幸せになれる気がする」

「自分のことなんですね」


でも、三浦らしい。

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