ズボラ女が恋する瞬間
三浦と出会って、幸せを感じたことはなかったと思う。

でも三浦はいつも、あたしに手を差し伸べてくれる。

そして、あたしのことを救い出してくれる。

この人の隣に居たら、幸せになれるとは言い切れないけど・・・

この人の隣に居たら、あたしはきっと不幸にはならないと思う。


「で、どうする?落ちてくれんの?」

「落ちて抜け出せなくなったら、最後はちゃんと救い出してください」

「やだね。一生、落ちてろよ」


なんて、無責任な男なのだろう。

でも逆を言えば、裏表のない人とも言えるのだろうか?


「とりあえず、腹減った」


この雰囲気で、よくそんなことを言えるもんだ。

なんて思っていたのに、お腹が鳴る。

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