ズボラ女が恋する瞬間
「オシャレする時間も、気力もないんです!上司が次から次へと、仕事を持ってくるもんで」

「それはそれは、良い上司だな」


はぁ?

どこが良い上司だよ!

あたしからしたら、ただの疫病神だわ!

あたしは、三浦のことを睨み付ける。

そんなあたしに気付いた三浦は、何を思ったのか?人の眼鏡を奪う。


「目悪くねぇのに、眼鏡なんて掛けてんだな」

「あたしの場合、視力が良すぎるんです。だから少しでも疲れを軽減するために、掛けてるだけです」

「ふ~ん」


わかったら、サッサッと人の眼鏡返せ!!


「返してください」

「あぁ」


そう言い、やっと眼鏡を手渡す。

だけど、三浦は眼鏡から手を離してくれない。

< 32 / 253 >

この作品をシェア

pagetop