ズボラ女が恋する瞬間
「何してるですか?」

「俺は、外回りの帰りだ。お前は、今帰りか?」

「はい」

「送っててやろうか?」


その言葉を、今のはあたしは即座に断れずに居る。

前までのあたしなら、こんなことなかったのに・・・


「ほら、行くぞ」


そう言い、あたしの返事も聞かずに三浦は歩き出す。

そんな三浦の後ろを、あたしは歩く。


「三浦さんって、暇なんですね」


今の三浦の存在は、凄く助かっている。

だけど、それが三浦だと言うのが、癪に障る。

だから、そんな嫌みを口にした。


「一緒に仕事してて、そう思ってるなら、お前の目は節穴だな」

「仕事の話じゃなくて、プライベートのことを言ってるんです」


三浦が出来る男だと言うことは、たぶん社員の大半が知って居る。

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