ズボラ女が恋する瞬間

「同じ会社の人じゃなきゃ、まだ良いよ？でもさぁ、三浦さんとは当分仕事上で付き合いがあると思う。そんな人を、利用できないよ」

「利用？なんで、そうなるの？」

「まだ終わりにも出来てないのに、三浦さんと付き合うってそういうことになるじゃん」


世間的には、そういうの二股とか浮気って言うし。


「付き合おうって言ったのは、大翔の方からじゃん。それに両想いから始まる恋なんて、滅多にないよ？大体、始めはどちらかの片想いから始まるものじゃん」


美緒の言っていることは、確かに間違っていない。


「それで相手のことを知って、恋って始まるものじゃないの？あかり達だって、始めはそうだったんじゃない？」


美緒の言葉に、彼とのことを思い出す。