ズボラ女が恋する瞬間
「須賀さんがストーカーだって、どうしてわかったんですか?」

「お前のこと送った日から、毎晩お前ん家の前に居た」


え?


「そしたらポストを覗いてる奴が居て、見たことあるなぁと思ったら、同じ会社の奴だった。だから教えてやろうと思ったら、お前居ないし」

「もっと、早く教えてくださいよ!」

「悪い」


そう言い、優しく頭を撫でられる。

三浦が悪いわけじゃない。

助けてもらって、謝らせるなんてお門違いなのはわかって居る。

それでも、三浦は文句の1つも言ってこない。

そんな三浦の優しさに、あたしは救われていた。


「今日は、もう帰れば?」


三浦の言葉に、あたしは首を振る。

そして涙を拭い、小さく深呼吸をする。


「大丈夫です。まだ、仕事があるんで」

「そうか。無理すんな」


三浦の言葉に、小さな声で礼を口にした。

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