小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
ヤヨの家に着いてもまだ私の涙は止まる気配もなかった。


ヤヨの家はとても大きいし広いしキレイだし、来る度に驚いていたけれど今日はそんな余裕もないよ‥。


ヤヨの部屋のふかふかのソファーに吸い込まれるように座っても浮いてるみたいに感覚がわからない。


心配そうに私を見つめる二人の目は私が話し出すのを待っている。


私が落ち着くまで‥

ただただ待ってくれる。


でもまだ声が出ない。

うまく話せるかな‥?


「ふたりと‥も‥ゴメ‥ね?」


泣きすぎてしゃっくり返しながらやっとのことで絞り出した声。


「いいよ。いいんだよ?うちらは!でも‥」


マユはそう言ってヤヨに視線を送る。


ヤヨはその視線を受け止めようともせず私を見つめていた。
…淋しそうに。





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