小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「‥ハルト‥女の人と‥歩いてた‥とてもキレイなひと‥」

私がやっと状況をたどたどしく伝えられたのはそれからしばらく経ってからだった。

マユは目をまんまるにして言う。


「‥うそっ!‥でも‥お姉さんとか、そういうことはないの!?」


「普通に考えて姉ちゃんと遊園地に来る?」


冷静に答えるヤヨ。


「‥だよね‥ゴメン。」


マユが少ししょんぼりして私を見る。


「ナナ‥これからどうすんの?」

ヤヨがストレートに切り出す。

マユは困って言葉を失ったまま私の横で手を握る。


「‥わかんない。まだ、わかんないけど‥でもやっぱりハルトのこと、まだ好きだよ‥。」


ぐちゃぐちゃな気持ちの中から一番素直で正直な気持ちを話す。


前までは出来なかったことだった。

でも‥今は違う‥。


ハルト‥マユ‥ヤヨ‥みんなのおかげで少しずつ心を開くことが出来るようになったんだ‥。






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