小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「おとぉさん!あそぼぉ〜あそぼぉ〜!ねぇ〜!」

オトウサンがテレビを見ているのに騒ぎ立てた。


「あとでな!」


オトウサンはテレビを見続ける。


つまんない!


「やだぁやだぁ!今!いーまー!!」


私は駄々をこね続ける。


きっとオトウサンは
「仕方ねぇなぁ!」
そう言って遊んでくれると思ってた。


でも‥


違った‥‥



「うるせぇなぁ!」


オトウサンが怒った。


オトウサンが大きな声で怒鳴った。


オトウサンが私を睨みつけた。



コワイヨ‥

コワイヨ‥


オトウサンは立ち上がると私の方に向かってくる。


その顔はさながら鬼のように見えて‥8才の私は震えた。


私の目の前まで来たオトウサンは拳を振り上げた。


怖い‥怖いよ‥!


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい‥っ!」


私は必死に謝る。


小さな両手で頭を抱える。


その小さな頭に大きな衝撃‥‥。


───ガツン!!







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