小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
う‥ん‥‥。


小鳥のさえずりとカーテンから洩れる光で目を覚ます。


朝が来た。


ハルトに想いを送り、
少しだけ心が軽くなって眠りについたけれど‥やっぱり寝不足‥。


今日は月曜日。


学校に行かなきゃ。

きっとマユもヤヨも心配してるよね。


重い体をのんびりと起こすと無意識に携帯に手がのびる。


メール‥


届いてるかな‥?


とたんに胸がざわめきだす。




《新着メール 1件》



どくん───。




鼓動が速くなる。



どくん

どくん

どくん‥──



震える指でメールを開く。

高校の入試の結果が貼り出された時よりも‥

ハルトについた嘘を告白した時よりも‥


ずっとずっと、

ドキドキする。


息が出来ないくらいに、

心臓が壊れてしまうんじゃないかって思うくらいに、


こんなにドキドキするのに、


過呼吸の時とは違うドキドキ‥。




受信メールBOXには‥


《HARUTO》


私が登録したローマ字で綴られたハルトの名前。




ハルトからのメールが来ていた‥







< 114 / 416 >

この作品をシェア

pagetop