小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
午後の授業が始まるとハルトからのメールが来たことが遠い昔のように感じた。


朝は抜け殻だった。


ハルトを失ったら、

──ご飯も食べれないと思った。

──学校にも来れないと思った。

友達と笑い合うことも出来ない‥

テレビを見ても、

なにをしてもつまらないと思った。

甘いチョコレートの味も、

大好きなアロマキャンドルの香りも、

なにもかも、

感じないと思った。



───でも、



サトルと笑い合って、

学校に来て、

お昼のお弁当も食べて、

授業もうけてる‥。


人はこうして苦しみを乗り越えていくのかな?


実際にあの言葉は頭の中にしっかりと刻み込まれているけれど‥


でも‥


どんなにつらくても、


生きていく。



ハルトに教えてもらったこと。


ハルトと出会った意味。



ハルトの言葉を受け止めて、

私も前に進んでいこう‥。


私は涙を封印することに決めた。



笑うんだ。


笑って


笑って


毎日を過ごすんだ‥!









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