小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
私は泣かないよ‥!



もう‥泣かない。



「ところでさ、サトルのことなんだけど‥」


突然ヤヨが話し始める。


「え?サトル??」


私は話の展開についていけずに聞き返す。


「サトルと、戻る気ないの?」


「えぇっ?」


私は思わず大声をあげる。

そういえばこの前からサトルとのことにやたらとこだわるなぁ、ヤヨ‥。


サッパリしたこだわらない性格のヤヨがこんなにこだわるなんて‥。


「サトル、いいやつだよ?」


ヤヨが真剣な眼差しを向ける。

マユはその様子を固唾を飲んで見守ってる感じ。


「‥それは、知ってるよ、あんないい人いないよ!いい人すぎだよ‥」


「だったら‥!!」


「‥ヤヨ?」


「‥ごめん‥」


あまりにも必死になるヤヨに私もマユも困惑してしまう。


「ヤヨ?」


「実は‥私、ずっとサトルの相談にのって来たんだ。ナナと付き合う前から、ずっと‥」


ヤヨは話し始めた。


サトルが私をどんなに思っていたか‥

サトルの苦しみ‥

サトルの想い‥‥







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