小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

決心

「あ〜結構大変だねぇ〜!」

うんざりした様子でマユがなげく。


放課後の教室。

学園祭実行委員のヤヨのお手伝いをする私たち。

基本的に全員が準備を手伝うんだけれど部活のある人は免除されている。

私もマユも帰宅部‥そしてヤヨの友達。

必ず手伝うポジションにいることは間違いない。


「ねぇ〜コレ無理ない?天井から吊すなんて無理じゃん?」


私たちのクラスでは身振り手振りでの伝言ゲームをすることになった。

飲食店は準備が大変って噂を聞いて練り出した苦肉の策。

そのわりに苦労してる私たち‥。


身振り手振りでの伝言には仕切りが必要だ。

それでいて観客に全ての参加者が見えないとつまらない。

てわけで仕切りを天井からから下げて、伝言する2人の間の仕切りを係りの子がずらして行く‥。


今はその仕切りにするパネルを作っているところだ。
段ボールを切ってつなげて‥‥。

やっと作った5枚のパネル。


男の子たちが机を積み上げて天井にねじのフックをつける。


「なんか届かなくない?」


マユがいたずらっぽく笑う視線の先には机の1番上に乗って背伸びをしてるサトルがいた。






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