小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
申し訳なさそうに言うマユに笑顔を作った。


「いいよ〜仲良くていいじゃん!気にしないで!」


「‥‥うん‥‥ホントごめんね!」 


謝るマユは本当に申し訳なさそう。


「い〜って〜!また遊ぼうね♪今日は“7時”ナシね〜」


私たちは少しだけ気まずい空気の中でバイバイした。


心の中ではわかってるのに、ダメだった。


きっと、私の笑顔ひきつってたな…。


マユの家を出るとトボトボと歩きながら淋しくなってくる。


家、帰りたくないなぁ‥‥。


でも、行くとこないし。


サトルとも別れちゃったし‥‥


──あ、マユにサトルと別れたこと言うの忘れちゃったなぁ‥‥

なんてのろのろと考えながらもいつの間にか家の前に来ていた。



「‥‥ただいまぁ…」



玄関を開けると、めちゃくちゃ小さい声でそうつぶやいた。


‥‥しーん。


誰もいないのかな?


そう思ったとたん、今閉めたばかりのドアが勢い良く開いた。



「ただいまぁ〜!あっお姉ちゃんお帰り!」








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