小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

偽装しきれない想い

あれからかなり時間がたってもナナコとシュンの子と共に生きる決意とその心残りは俺を苦しめた。


しかしそれを振り切ろうと俺はナナコの両親に挨拶に行くことにした。

やっぱスーツ、だよな…。
そんなことを思いながらナナコに両親の都合を聞くためメールをした。
すると思ってもみない回答。


【挨拶はしなくていいよ!うち自営だから親忙しいし!もう私から話してあるし!】


そういう問題か…?


俺は納得出来ずメールを送る。


【そうはいかねぇだろ?】

【いーのいーの!親もわかってるから!それについこの間病院で会ったじゃない?】


【まぁ…そーだけど!】


ここでメールではなくケータイが鳴った。


「じゃ、いいじゃん?二十歳越えてるんだし!」

それこそそーゆー問題?

「それより今度の週末ハルトくんのアパート行ってもいい?」


あれ以来ナナコは明るい。
無事子供を産めることになり安心したのかも知れない。


「あ…ああ!」

「私、落ち着いたらそっちに住むことにするよ!少しずつ荷物運んでもいい?」

マジで…!?

でも確かに結婚するならそういうことになるのか…?

でも…


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