小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
しばらくの間くだらない深夜番組を肴に楽しくもない酒を飲む。

いつもはアホらしいと思いつつ笑ってしまう深夜番組も、今は笑えない。


本来俺は1人では飲まない主義だ。

仲間とわいわい飲むことは大好きだしとことん飲むが1人でなら飲まない方がマシと思っていたから。

1人で飲む酒は淋しい。



でも今日は飲まずにはいられなかった。
酒の力を借りてでも忘れたかった。


1人で飲む酒は、孤独をより一層掻き立て俺を落としていく。


何してんだ…俺。



もう寝るか…。

明日も早いんだった。
…現場どこだっけ?

明日も早出だと言うことをようやく思い出した俺はさすがに現実に戻り、アラームをセットしようと投げ出したままになっていたケータイを手に取った。

ケータイを開くとのマーク。

…あ…さっきのはやっぱりメールだったか…。
やっぱナナコだな…。


俺は仕方なくメールを開こうとボタンを押した。



メールBOX

《ナナ》



…………!?



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