小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
でも…

本当にサンタがいるなら

俺にやり直すチャンスというプレゼントをくれたのかもしれない。

クリスマスの朝に、
枕元のケータイへ…。



その“サンタ”、タクトは呆れたように「バカか…」と呟くと言った。


「でもさぁ、お前の口からそんな言葉が出てくるとはな。いつも女なんてヤり捨ててたくせにさ。」


…返す言葉もございません…。


「お前、ホント変わったな。ナナちゃんとの出会いはお前にとってのターニングポイントだったのかも知れないな。たらしのお前を変えられるオンナ、今まで1人だっていたか?」


俺…変わったのか…?


「そんな子、逃していいのか?」


「…タクト…」


「そんなに想える相手はそうそういないぜ?ナナちゃんに思いを伝えろ、ハルト。お前なら、出来る!」




タクトの強い言葉を胸に刻む。

電話を切ると俺はひとつ息をはいた。





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