小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

ﾏﾕの思惑

嫌ぁ〜なﾃｽﾄ期間をなんとか終え赤点も免れた12月。

お弁当を食べ終えた昼休み。


「ねぇ〜！クリスマスどうするの〜？」

もうすぐクリスマス。
相変わらず恋ﾊﾞﾅに花を咲かす私たち。
…というより私とﾏﾕ？
ﾔﾖはﾘｮｳくんと付き合ってからも恋ﾊﾞﾅに花を咲かせたり、ってことはあんまりない。
私たちの話をただ笑って聞いているだけ。



「う〜ん…どぅかなぁ〜？ｻﾄﾙは何も言ってなかったし、部活かも…！」

「え〜！そんなぁ〜！そんなわけ……どうなんだろ？」

ﾏﾕが自分のことのように嘆く。

「うちのサッカー部はそんな強くないし力入れてないみたいだしそこまで練習してないよ？」

ﾔﾖが言う。
相変わらずの辛口。

「そーなのっ！？」

「そーなの？ってあんた彼女のｸｾにそのくらい知っとけよっ！」
ﾏﾕは笑う。

「ｽｲﾏｾﾝ…」
小さくなる私。

「サッカー部、朝練してるのも見たことないし、夕方も終わるの早いじゃない？」
ﾔﾖの言葉にへぇ〜と感心する。

「さすがﾘｮｳくんの彼女！わかってるねぇ〜！」
ﾏﾕは“このっ！”とﾔﾖをヒジでつついた。