小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
でもホント感心する。
ヤヨはちゃんとリョウくんのこと見てるんだなぁ…。

私、サトルの部活のことなんて全然わかってなかった。
確かに私と登校してるってことは朝練があるとは思えないし、遅くまで練習があったら私と帰ったりも出来ないよね…。
帰りはいつも教室や図書室で本を読んだりして待ってたけれど、いつもだいたい6時にはメールが来た。
【終わったよ】って。


私ってサトルのこと何一つわかってないのかな…。

少ししょげる私…。




「ナ〜ナッ!!」


突然うしろから頭をくしゃくしゃと撫でられた。


「…!サトルッ!?」
ボサボサの頭で振り返るとサトルはいたずらっ子のように笑った。


「何の話ッ!?」


サトルはそういうと近くの椅子に座った。


「あぁえ〜と…サッカー部の未来!」


「………は?」


サトルだけじゃなく、マユもヤヨも全員が呆気に取られポカンとしている。

…やっぱズレてた…?

3人は笑い出す。


「何だよ、サッカー部の未来って!!」


「うちらそんなカタイ話してたっけ?」


「…してないはず。」


マユとヤヨは目を会わすと小さくため息をつき笑った。



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