小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「ホントに…ごめんなさい…。」


私は今、夜の公園にいる。
朝、別れたばかりのサトルを目の前にして。


「なん…で…?…俺、何かした?」


サトルは暗い表情を隠そうともしない。
いつも笑っている、優しいサトルの面影はそこにはない。

私はたった今、サトルに別れを切り出した。
ハルトの腕からのがれてそのままサトルに連絡を入れた。
そしてここにいる。


「ごめんね…」


サトルに抱かれてハルトへの想いを確信した、なんて言えない。

でも…。


「私…やっぱりハルトが忘れられない…。」


「だからっ…!わかってるって!それでもいいから…少しずつでも俺のこと好きになってよ…なって…なってくれてると思ってたよ…。」


サトルの声が震えた。

…泣いて…ないよね…?

「そんなに俺じゃ、ダメなん?」


サトルの顔が見れない。


「ごめんなさい…」


謝ることしか出来なくて。

「もうごめんごめんって…謝らなくていいから!別れるなんて言うなよ!!」


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