小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
サトルの気持ち、嬉しかった。

いっぱい助けてもらった。
いっぱい幸せももらった。

でも…。


私は1人になることを決めたの。


サトルとも…

もちろんハルトとも…。


誰とも付き合ったりしない。


自分への罰。

サトルの心を踏みにじったのは私。

それでもハルトが好きなの。
そう確信してしまったから…。
だからもうサトルとは付き合えないよ。

そんなのサトルに失礼すぎる。


かといってハルトのところへ行くなんて、ムシがよすぎる。



だから、1人になるの。


泣かないって、決めたの。

涙はぐっと飲み込んだ。





黙っていたサトルがふいにつぶやいた。



「…あいつと付き合うの…?」



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