小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「実は…私もリョウとは別れたんだ。ナナのことどうのこうのなんて言えない。だって私はリョウをサトルの身代わりにしたの。最低だね。」


「ヤヨ…でもそれは私が…」

「違うよ!ナナ。ナナがサトルと付き合わなかったとしても、サトルがナナを好きなことには変わりなかったの。そうでしょ?それこそ逆恨み!私のジェラシーでしかないの。」


ヤヨは笑った。


「なんかスッキリした!人に何だかんだ言っておいて…私が1番ダメじゃんねッ?」


吹っ切れたかのように明るく言ったヤヨに今まで黙っていたマユが突然声をあげる。

「バカッ!!」


私もヤヨもびっくりしてマユを見る。


「バカだよぉ〜!ヤヨ〜〜〜!言ってよぉ〜!って言えないよね〜!あ〜ごめんねぇ〜ふぇ〜!!」

マユは泣き出した。
つられて私もヤヨも涙があふれる。
3人でわんわん泣きながら心の中を吐き出した。

さんざん泣いた後にヤヨが言った。



「ナナ、ハルトさんと付き合いなよ…?」


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