小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
マユの家をあとにし、ヤヨと別れると私の頭の中はハルトでいっぱいだった。

突然、私の目の前から消えたハルト…。

そして突然また現れたハルト。

わけがわからないし勝手だよって思う。
…思うのに…。

それなのに“好き”って言ってくれたそのことが嬉しくて。

結婚するって言ってたことも忘れた訳じゃないけれど、ハルトとの未来に夢見てしまう。



…さっきはあんな風に言ってしまったけど…ハルト、もう一度会ってくれるかな…?

そしたら伝えたい。

「私も好き」と顔を見て伝えたいよ…。

サトルのためにも、とかじゃなくて。

自分のためにも、そうするの。

サトルの気持ちも無駄にしない。

私、幸せになるよ…!!





かじかむ手でケータイを取り出す。

ハルトに連絡しようと取り出したそのケータイは開いても光りもしない。

……あれ?


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