小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
ハルトは話をするとき、いつもニコニコしてた。


メールの通り、とっても優しくて、本当にかっこよかった。


だから、
彼女いるのかな?ってとても不安になった。


それに、
本当はメールを受け取るはずだった、私の知らない“ナナ”のことも気になった。



でも、

聞けなかった。


怖くて、
必要以上に自分を守るクセはきっちりと私をつかまえていた。



「でも不思議だね。ここに俺とナナが話をして座ってる。」


ハルトが言った。


「でも何で私のところにメールが来たの?」


私はごく軽い気持ちで聞いた。





「あぁ!それなんだけど‥‥ナナのアドとすごい似てたんだと思う」


「え?」


「俺の入力ミスだね。オジサンですから。」


そう言って小さく笑うと彼はゆっくりと話しはじめたんだ。


ひとつ、ひとつ、丁寧に───。




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