小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

トーンを下げたﾊﾙﾄの声…。


「前に、話したことあっただろ？…ｼｭﾝのこと…。」

ﾊﾙﾄは私と会わなかった日々のことは話し始めた。

ﾊﾙﾄの話は…

とっても
とっても辛くて…

とっても
とっても切なくて…

とっても
とっても悲しかった。


ﾅﾅｺさんの気持ちも、
ﾊﾙﾄの気持ちも、

痛いくらいに胸に響いた。



「でも…正直、俺も悩んだよ…。ﾅﾅｺがひとりきりなのはわかってるし…でも…」


ﾊﾙﾄは私の肩におでこをのせたようだった。


「でも…そんなﾅﾅｺを置き去りにしてしまっても、それでもﾅﾅといたかった…」

「ﾊﾙﾄ…」


「もうﾅﾅを離したくない。」


ﾊﾙﾄはそう話を締め括った。


「ありがとう…私も、私もｻﾄﾙを傷つけちゃった…でもﾊﾙﾄが好き！一緒にいたいよ！」


私はﾊﾙﾄの腕の中で回れ右をした。

そこには優しいﾊﾙﾄの顔…。

大好きな、
愛しい愛しい人の顔…。