小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
バッグの中をのぞき、可愛くラッピングされたそのチョコレートの箱に触れてみる。

…うん。
大丈夫。
まだ、冷たい。

きっと溶けてないはず!


でも…ハルト!
早くして!!





その願いも虚しく、私たちがCDショップを後にしたのはまたあと1時間後のこと。

約束通りハルトの部屋でご飯を作ってあげる。

そのためにスーパーでお買い物してハルトの部屋に向かった。

スーパーでカートを押してくれるハルトに嬉しさが込み上げる。

私、お嫁さんみたい。


「いつか結婚したらこんな風に旦那さんと買い物来たいな〜っ!」

自然にこぼれた言葉。

「うん!今日は予行練習な!」

ハルトの返事に浮かれる私。

「大好きっ!」

「ハイハイ!」

ハルトは私のほっぺを軽くつまんだ。








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