小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「明日…病院に行こう?お母さん、ついていくから…。」


「…………」


声が出なかった。
やだったから。

でも、それはもうどうにもならないんだよね…?


私とお母さんはそこにただ黙って立ち尽くしていた…。






部屋に戻るとお母さんの言葉を何回も思い出しては考えた。


心がもうぼろぼろで何もかもに疲れてた。


私…

赤ちゃん、産みたかった。

でも…

赤ちゃんを産む覚悟なんて、ちっとも出来てなかった…。


お母さんの言葉に、一度は産もうと思った。

でも、そんな簡単なことじゃなかった。

親になるこということへの心づもりなんて、全然足りてなかった。

それもお母さんの言葉で気付いたこと…。



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