小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「はい!」


私はハッキリと返事をした。


1人で子供を育てることがどれほど大変なことか、身に染みて分かっているお母さん。

そのお母さんから言われた言葉を胸に刻む。




この子と生きていく。


この子の笑顔のために…。




「…わかったわ。ナナがそこまで言うなら、信じる。ナナの人生よ。ここからは“母”として生きるのよ。若いとかそんなこと言い訳にならない。親として、生きるのよ…。」



重い、言葉だった…。



「…はい!」



一旦、受け止めてから付け足した。



「でも…わからないことは教えてね…?」



「…当たり前でしょ!」



お母さんは笑って、もう一度私を強く抱き締めた。




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