小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
私の心には今、なんのくもりもない。


なんのくもりもなく、


きれいな音を弾き出すオルゴールが私の心に染み込んだ。


何回も聞いているその音がいつもより澄んで聞こえた。





「……わかった……。」



マユはそう言ってそれをきっかけにしたように大粒の涙を流した。


その涙は止まることはなくただだだ時間とともに流れ続けた。


「…わかった…。」


涙ながらにうなずくマユ。


「…ナナ…元気な赤ちゃん…産んでね…!」


「…うんっ!」


私たちは抱き合って泣いた。


「ナナァ〜っ!」


「マユゥ〜っ!」


わんわんと泣きながら私は決意を新たにする。



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