小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
実際サトルとはデートらしいデートもしたことなかった。


会いたくて会いたくて仕方ない───とか、


彼のこと思うだけで涙が出てきちゃう───とか、


四六時中思ったり、


または恋する力でキレイになっちゃったり‥‥


そんなこともまったくなかった。



自分でもわかってた。


私は恋してるんじゃなくて、淋しさを紛らわしていただけ。


サトルはこんな私のどこを好きになってくれたのかな。

「でもさ、サトルはナナのことずっと思ってたし‥‥なんか‥‥そんなに簡単に別れるなんてサトルっぽくないんだよね…。」


マユはそう言うと
「ごちそうさま」と手を合わせた。


そうかなぁ‥‥?

そうなのかなぁ‥‥?



‥‥‥‥。



サトルのこと考えていたはずなのに

いつのまにかハルトのこと考えてしまう。






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