小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜

教室のドアを開けると見慣れた景色が広がっている。

１ヵ月半ぶりということも手伝って懐かしい気持ちに包まれる。


｢おはよー！｣


同じクラスのヤヨにポンと背中を叩かれる。

ヤヨとはマユと３人でお弁当を囲む仲良しだ。

でも夏休みはヤヨは旅行三昧で全然会えてなかったからこうして再会してとっても懐かしかった。

｢ヤヨ！おはよー！焼けたねっ！｣

｢やっぱぁ？あちこち行ったからね〜ハワイにロスに沖縄？｣

｢なんで最後国内！？｣

笑いながらマユが会話に入って来た。
マユはたった今きたところだ。


｢マユ〜！おはよっ！海外ばっかりだと日本が恋しくなるわけよっ！」


ヤヨはにっこり笑う。

海外に行ったことない私にはわからないけど、そんなもんなのかな？

ヤヨは１７０センチの長身ですごく美人だ。

マユも私も１５５センチだから羨ましい。

そしてヤヨのうちはすごくお金持ち。
お父さんがホテルをいくつも経営しているそうだ。