さよならなんて。
『今日の祭り、美桜もいくよね?
せっかくだし一緒に行こうよ!』
そんな内容が目に入ってくる。
送信主は私の友達。
柊美沙。
『行く気なかったけどね笑
いいよ、行こっか!』
本当に軽い気持ちで返事をした。
暇だしいっか、なんて思いながら。
私、杉山美桜はこの時まだ、
人生を揺るがすような出会いが
待ってるなんて、ましてや
それほどの恋愛をするなんて、
これっぽっちも考えていなかった。