管理人は今日も憂鬱(イケメン上司と幽霊住人の皆さん)
何と仰いました
固まった、絢。
「今、……なんと仰いました???」
「ですから、あのハイツ、今、住んでるの蒼真さんだけですって」
「いやあの、どうしてそんなことを知ってるんですか???」
確かにハイツの存在も知らなかったけれど。
契約名簿は存在したし、住人にも挨拶した。
いやいやいや。
そんな馬鹿な。
「前に友達家族が入ってて、一度だけ遊びに行ったことがあったんです」
「はあ…」
「その頃から、取り壊して新しいマンションだか新興住宅地にするとか噂があって。っていうか」
声を抑えて、
「元もと、墓地のあった場所らしいですよ」
いやまさか。
そんな馬鹿な。