管理人は今日も憂鬱(イケメン上司と幽霊住人の皆さん)
「……酷い姿ですね」
「…まあな…」
「それでもいいなんて言えるのは、やっぱり園さんくらいでしょうね、悔しいけど」
涙を見せないように強がる真理亜。顔を向こうに向け、腕で隠す。
「あ~あ、イケメンだった頃が懐かしい」
声が震える。
「お前まで、そんなこと言うなよ」
ふっ、と悲しげに笑う。
「まだ若いんだから、いい奴一杯いるだろ」
言って、肩を優しくぽんぽんすると、絢のベッドに戻る。
「ありがとうな、あいつ助けてくれて。見殺しにしてたら見切りつけてたところだ」
「それでも、離れてなんかあげませんけどね。三十路女を嘗めないでください」
「……俺がいないと何もできない奴だと思ったけど、どうやら逆みたいだな。…お前がいないと何もできなくなったのは俺の方だ」
「…蒼真さん…」