僕は、花本美咲を忘れない
それからどうやって学校に辿り着いたのか、僕は覚えていない。


いつの間にか体育館にいて、周りのすすり泣く声に意識を引き戻された。



「...美咲が...ー」

「...で、事故って...ー」

「...トラックに...ー」

「...即死だったって...ー」


周りの声で、僕は初めて理解した。



花本美咲が死んだことを。
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